ヨルダン派遣隊員報告

今年1月の中旬にヨルダンに派遣され、もうすぐ5カ月が経とうとしています。文化や価値観の違いにギャップを感じることや言葉が通じなくて苦労することも多いですが、私なりに現地での生活や活動について報告したいと思います。

 

・文化や生活習慣

ヨルダンは93%の国民がムスリムであり、生活や価値観の中にイスラム教が深く根付いています。ヨルダンで生活していると1日5回お祈りの時間を知らせる「アザーン」がモスクから聞こえてきます。ムスリムの人たちは、人や状況にもよりますがモスクの他、職場や自宅などでもこの時間に数分お祈りをします。私の友人はこのお祈りの時間が一番落ち着く時間だと言っていました。毎日のお祈りの他に、豚肉を食べない、飲酒をしない(タバコはOK)などいくつか決まりがありますが、それらに気を付けていればムスリムの友人たちと過ごすことに難しさを感じることは一切ありません。

また、ちょうど6月6日~7月5日まで1カ月のラマダン(断食)の期間となります。ラマダン期間中は早朝日の出前から日没(20時頃)まで水も含め飲食を一切しません。そのため学校などはテスト期間の後、夏休みになり、仕事をしている人たちも通常よりも勤務時間が短くなることが多いです。仕事が早く終わった後は自宅でのんびりと過ごしていると聞きます。断食をすることによって世俗的な快楽を一時的に控え、日ごろ飢える人に思いを馳せるなど、自己浄化や精神の成長が目的だそうです。日中30度以上で日差しが照りつけるこの時期に断食をするなんてつらいことだと思っていましたが、ヨルダン人たちはラマダンが好きな人が多いです。理由を聞いてみるとラマダンは特別な期間で健康にもよいし、日没後はラマダン期間中しか食べられない料理を食べることができるからだそうです。その証拠に街ではラマダンに合わせて月や星柄の電飾を飾ったり、セールが行われたりお祭りのようでもあります。

その他のヨルダンの印象としては、先進国に近い部分と開発途上国に近い部分が混在しているように感じています。首都のアンマンには大きなショッピングモールもあり、マクドナルドやスターバックス、ZARAやH&Mなど世界的に有名な外資系の飲食店や洋服店が軒を連ねています。一方で、舗装された道路を羊などの大量の家畜が横切る、バスで隣になった人に気軽に食事に誘われる、村では庭で家畜を飼育しているなど途上国らしさを感じることもあります。

 

・活動の様子

私はパレスチナ難民キャンプにある障害者施設にて知的障害児の指導や指導員の育成をしています。施設には日々40名前後の子供が通い、勉強や生活指導を受けています。施設で働き始めてもうすぐ3カ月になりますが、これまでは主に教材提供とそれらを使った子供たちへの指導法を先生たちに伝えてきました。

教材提供をしようと考えた理由は、施設に配属されて先生たちや子供の様子を観察しているうちに問題点に気付き、教材提供が一つの解決策になるのではと考えたからです。私の施設では、どんなに生徒がいても先生と生徒1対1で指導をしています。一人10分程度でその子に合わせた課題をやります。一人一人に合わせた指導ができるという意味ではよいのですが、1人が授業をしている間その他の子供たちは全員待ち時間となり、暇な時間が生まれます。ただでさえ集中が難しい子供が多いため、生徒たちは立ち歩いたり、他の子とおしゃべりをしたりといくら注意しても問題行動を繰り返します。これでは子供たちにとっても時間がもったいないし、先生も注意ばかりで大変だと感じ、子供が待ち時間の間にできるプリントや教材を用意し、使い方を先生たちに教えました。書くことが苦手でプリントに取り組めない子には手先を動かして勉強できるパズルなどの教材を用意し、また私がいなくなっても使えるようにとルールが簡単なプリントを選びました。今では、私が用意したプリントを原本としてコピーをしながら授業にも取り入れてくれています。また、パズルなどの教材は施設長が予算を割いてくれ、他のクラス用にも購入しました。

まだまだ課題も多いですが、これからも先生や生徒たちと関係を築きながら自分なりに活動していきたいと思います。

以下は、アンマン、ブラックアイリス(ヨルダン国花)、マンサフ(伝統的なヨルダン料理)、死海1、2、授業風景の写真です。

 

首都アンマン

首都アンマン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブラックアイリス

ブラックアイリス

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マンサフ

マンサフ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

授業風景 先生と生徒1対1

授業風景 先生と生徒1対1

 

 

 

 

 

 

 

 

イスラエルと国境を接する死海

イスラエルと国境を接する死海

 

 

 

 

 

 

 

27-3次隊 ヨルダン派遣 H.I. 障害児教育

以上

 

 

 

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