「宮城県青年海外協力隊を支援する会」 2019年2次隊壮行会

2019-2壮行会

「宮城県青年海外協力隊を支援する会」2019-2次隊壮行会を令和元年11月28日にいつもの「大ばん」で18時30分から開催いたしました。
宮城県からの派遣される隊員は9名で壮行会には8名が参加してくれました。
送る側からは、支援する会・OB会15名、JICAから4名、帰国間もないOBが1名の総勢28名の久しぶりに派遣隊員の多い壮行会となりました。

派遣国はアジア、アフリカ、中米、カリブ海国、大洋州とまさに全世界への派遣になります。
皆さんからは、毎度のことながら、最初は思いどおりにならないから焦らず活動してほしい、健康に留意して、無事に帰国することも大事な仕事などのアドバイスがあり、JVからはそれぞれの意気込みが語られ、楽しい壮行会になりました。
隊員の概要は以下のとおりです。

① K.Y.【パナマ/日本語教育/女川市】
② H.M.【バヌアツ/看護師/仙台市】
③ S.H.【カンボジア/土壌肥料/仙台市】
④ A.K.【ラオス/PCインストラクター/仙台市】
⑤ S.M.【マラウイ/小学校教育/仙台市】
⑥ S.Y.【インドネシア/サッカー/仙台市】
⑦ T.M.【ドミニカ共和国/コミュニティ開発/仙台市】
⑧ S.N.【ベナン/感染症・エイズ対策/仙台市】
⑨ O.M.【モザンビーク/数学教育/南三陸町】→欠席

前列は1人を除いて派遣隊員になります。

2019 JOCV帰国報告会

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※左2人目からが隊員3名です。

2019年のJOCV帰国報告会が2019年12月20日(金)13時30分からJICA東北で開催されました。

報告は、①M.A.【2017年度1次隊/フィジー共和国/理学療法士】 ②S.Y.【2017年度1次隊/スリランカ/高齢者介護】 ③S.M.【2017年度2次隊/ベナン/コミュニティ開発】の3人で「宮城県青年海外協力隊を支援する会」からは3人が参加しました。
壮行会で送る言葉としている「最初から順調な活動はできないので、あせらずにキーパーソンの協力を得ながら活動してください」としていましたが、3人とも同様の報告があり、その後は有効な活動ができ、確かな足跡を派遣国に残したようです。

実は、M.A.さんのフィジー共和国とS.Y.さんのスリランカ民主社会主義共和国は「視察の旅」で訪問、S.M.さんは前職と深いかかわりがあり、懐かしくもありました。帰国後は隊員経験を活かして仕事に取り組みたいとのことでした。

支援する会ー令和元年忘年会

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令和元年12月23日(月)、「JICA-JOCA-OB会-宮城県青年海外協力隊を支援する会-日本キリバス協会合同忘年会」と冠した令和元年の合同忘年会を「だんまや水産広瀬通店」で開催しました。
参集はJICA3名、JOCA2名、OB会2名、宮城県青年海外協力隊を支援する会17名、日本キリバス協会1名、計25名で、大盛況でした。

話題は「支援する会の30周年記念誌」やJOCAが岩沼市で活動している事業(令和3年の早い時期に温泉を含めた建物が落成予定)等で、早くも岩沼での令和3年新年にも話が及びました。

以上。

モンゴル派遣隊員報告

〈はじめに〉

2018年7月からモンゴルのトゥブ県ゾーンモドの学校で,バレーボール隊員として活動しています。日本はこの夏,かなり暑い日が続いたと聞きました。任地に来て初めての夏。6・7月は日本の夏のように気温は上がりますが,湿度が低いのでカラっとしていました。8月に入ると雨が降ったり,気温が上がらなかったりする日が増え,朝晩の気温はひとケタになり秋の訪れを感じています。また,冬は-30℃以下になりました。今年の冬も極寒が待っていますが,家や学校の中はとても温かいです。半袖で生活できるほどです。そんなモンゴルでの活動について紹介します。

 

〈任地について〉

首都ウランバートルから南へ50kmのところにあるトゥブ県の県庁所在地ゾーンモド。とても小さな町で,周りは山に囲まれたのどかなところです。近くの草原では遊牧民が多くの羊や馬などの家畜に草を食べさせている風景が見られます。また,町の中にも家畜の動物たちが草を食べにやってくる時があります。

 

〈活動について〉

活動の様子を紹介したいと思います。私はバレーボールの職種で小中高の一貫校に配属されています。

・課外活動としてバレーボールの指導

・体育の授業のバレーボールの単元での指導

・小学生に対してバレーボール教室での指導

 

・課外活動としてのバレーボールの指導

1年間継続的に行っているのが,この課外活動の指導です。日本で言うと部活動のようなものです。時期や曜日によって,年齢や性別を分けて指導をしています。その中でも高校生の男女に指導する機会が多く,大会も3回ありました。この学校では,週に5回,練習を行っています。活動の中で大切にしていることは,パスやサーブなどの基本練習を継続して行うことです。モンゴルでは,バレーボールが盛んに行われています。子どもから大人まで親しまれているスポーツですが,ただゲームをして楽しむだけでなく,基本的なプレーを大切にすることで,さらに上のレベルの楽しさが味わえるということを伝えたいと思いながら指導しています。子どもたちは向上心があるので,根気のいる練習にも熱心に取り組む生徒が多く,どうしたら自分のプレーがよくなるのかと聞いてくることもあります。

 

・体育の授業のバレーボールの単元での指導

高校生の体育のバレーボールの単元で指導を行いました。モンゴルでは,ボールを渡して生徒たちが好きなようにパスをしたり,ミニゲームをしたりすることがよくあります。子どもたちはバレーボールが大好きなので楽しんでいるようには見えますが,技能を学んでいないため,日本での授業のように一つ一つの技能の学習ができるよう展開していきました。体育理論や球技とバレーボールの特性を説明しながら実技を展開していくために,絵や大切な言葉を紙にプリントアウトして説明しました。生徒たちは,バレーボールの特性を活かした簡単なボール遊びから学習し,よりバレーボールに大切な【仲間とボールをつなぐ・落とさない】ことを学んでいきました。

 

・小学生に対してバレーボール教室での指導

モンゴルの学校は多くが2部制のため,午後に授業がある小学4・5年生を集めて,午前中にバレーボール教室を行いました。バレーボール教室と言っても最初は,ボールを使う前に体つくり運動を多く取り入れました。モンゴルの小学生はやったことのない動きが多く,初めはできないと言いますが,2・3回練習をすることでできる動きが増えてきます。例えば,スキップや馬跳び,回転しながらジャンプをするなど楽しみながら挑戦しています。また,必ず準備運動でラジオ体操を取り入れています。ボール遊びなどをしながら,バレーボールの基礎,アンダーハンドパスやオーバーハンドパスを指導しています。

 

その他にも,地域の方にラジオ体操を指導したり,日本語教室で会話の練習を行ったりしています。

 

モンゴル派遣隊員報告 M.H. バレーボール隊員として活動中。

ドミニカ派遣隊員報告

コミュニテイー開発

はじめに 2017年11月より、ドミニカ共和国の東に位置するラ・アルタグラシア県のイグエイ市というところで、コミュニティ開発隊員としてNGOの小児口腔予防衛生協会 ソンリサという歯科診療所で、主に口腔衛生に焦点を当てて活動をしています。 また、口腔衛生だけではなく、栄養指導や手洗いについてもカウンターパートを含めた同僚と一緒に衛生教育に携わっています。

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(配属先 NGO小児口腔予防衛生協会 ソンリサ)

任地について

私が派遣されているラ・アルタグラシア県は首都から東へバスで3時間程のところに位置しています。 任地のランドマークであるラ・アルタグラシア教会は、ドミニカ共和国の50ペソ紙幣に描かれています。 特に週末は国内外からたくさんの観光客が来ています。 また、普段は教会内の敷地を走ったり、歩いたりしている人達がたくさんいて任地の人たちの憩いの場となっています。

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(写真 ラ・アルタグラシア教会)

活動について

主に、講習会で使う資料を作成したり、毎月変わる掲示板を月々のテーマを基に作成したり、また院内外(院外は出張診療等)での講習会を行っています。 資料は主にカウンターパートと一緒に作成しています。 診療所内での講習会も、また、出張診療の際の講習会でも不特定多数の方を対象に行うので、どんな対象者にもわかりやすい説明が出来るように心がけています。また、特定できる対象者にはその年代に合う講習会、対象者に合わせた講習会を心がけています。その時によって少し伝え方を変えます。 また、これ以外にも配属先を通しての活動として、絵の授業を持ったり、音楽の授業のアシスタントをしたりしています。絵や音楽の授業の前には口腔衛生や栄養指導の講習会も行っています。 歯が痛くなってから診療所へ来院する人が多く、まだまだ予防をするというのは根付いていない印象があります。特に出張診療の際は口腔衛生の助言を多くの人へ行っています。 残り任期2ヶ月となりましたが一人でも多くの人へ口腔衛生の大切さを伝えられるよう、この活動を引き続き行って行きたいと思います。

 

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(出張診療での講習会の様子)

 

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(出張診療での講習会の様子)

 

 

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(絵の授業)
任地の人たちとの交流について

敬虔なクリスチャンがとても多い印象です。 初めはかなり警戒されていましたが、交流が深まると優しく親切な人が多い印象があります。 任地では日本人は珍しいようで、馴染むまでにかなりの時間がかかったように思います。 特に徒歩圏内は毎日笑顔で挨拶を続けていたら大体一年が過ぎた頃から街の人たちの態度が変わってきました。 この1年10ヶ月は活動でも活動以外でもコミュニケーションに重点を置いてきました。そうしているうちに、任地の人たちとご飯を一緒に食べる機会も増え、同じ時に同じ物を食べることも大切だと学びました。一気に距離が縮むように思います。 この2年で得た信頼関係は初めから語学が流暢だったとしても得られなかったと思います。 これまでのここでの生活で得た物はとても大きく、今後も任地の人たちと積極的に交流を図っていきたいと思います。

ドミニカ派遣隊員報告 コミュニテイー開発 M.G.

以上

 

 

 

ルワンダ派遣隊員報告その3

ルワンダ  平成30年7月派遣 公衆衛生

<はじめに>

日本は新緑の季節となりました。桜を見ない春は生まれて初めてでしたが、たくさんの方に仙台の桜の写真を送っていただき、お花見を楽しみました。さて今回は、私の活動先の1つである、ルワマガナヘルスセンターでの業務について紹介します。

 

<子供の身体測定>

5歳以下の子供の約35%が栄養失調と言われているルワンダ。私の配属先である保健課でも、栄養失調の改善に力を入れています。2019年1月から活動しているルワマガナヘルスセンターでは、毎週月、木、金曜日に子供の予防接種を実施しており、その際に子供の身長と体重を測り、栄養状態を確認しています。栄養失調かどうかは、WHOが定めている成長曲線から判断します。成長曲線には様々な種類があり、それぞれ男女で分かれています。普段使用しているのは、身長/月齢曲線と体重/身長曲線です。曲線と照らし合わせ、栄養失調と判断された子供には、行政が様々なサービスを提供しています。

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身長/月齢曲線(男児)

 

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体重/身長/曲線(女児)

 

<牛乳配布>

軽度の栄養失調と判断された子供には、毎週火曜日に牛乳を配布しています。ルワンダでは、地方や村にいくほど冷蔵庫を持っている家庭はほとんどありませんので、常温保存できるロングライフ牛乳を配布しています。1日あたり500ml×7日分なので、1回に一人あたり3.5Lを配布します。母親が市場などに転売したりしないように、牛乳には「非売品」のスタンプがついています。(この牛乳をお店で買おうとすると、500ml600フラン、約60円です。7日分だと4,200フラン、村人にとっては大金です。)配布すをる際、子供の腕回り(MUAC : Mid-Upper Arm Circumference)を測ったり、母親が持参してくる離乳食を見て栄養指導をしたりしています。ルワンダの食生活は、タンパク質不足になりがちなので、小魚パウダーや豆、ピーナッツパウダーなどを多く入れるように指導しています。(村人にとって肉は高く、なかなか買えません。)また、ビタミン/ミネラル類を摂るために、野菜を多くいれるよう指導しています。

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ロングライフ牛乳“非売品”の赤いスタンプがついている

 

<栄養補助食品の配布>

重度の栄養失調の子供には、子供の体重に応じてRUTF(Ready-to-use Therapeutic Food)という栄養補助食品を配布しています。1つ500キロカロリーで、様々な栄養素が含まれており、ピーナツバターのようなペースト状になっています。

また、毎月最終水曜日には貧困家庭へポリッジの配布も行っています。ポリッジは日本人にはあまり馴染みがありませんが、ルワンダでは朝ごはん等でもよく食べられています。配布しているポリッジは2種類あり、黄色いパッケージは妊娠中、授乳中の母親用、緑のパッケージは6か月以上2歳以下の子供用です。

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様々な栄養素が含まれるポリッジ

アフリカの多くの国で配布されているRUTF

 

 

 

 

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同僚と身長を測定している様子

2019年4月にルワマガナヘルスセンターに来た子供437人のうち、28人が栄養失調と判断されました。今後は、栄養失調が特に多い月齢、村等から対象を絞り込んで、特にサポートを必要としている人のもとへ、ヘルスセンターのスタッフとともに足を運びたいと考えています。

 

<ルワンダで発見これな~に?>

ルワンダで初めて出会ったフルーツを紹介します。これはツリートマトというフルーツです。果肉はオレンジ~赤色で、黒い種がたくさん入っています。風邪や貧血の人が食べると良いと言われています。手のひらにおさまるサイズで、半分に切ってスプーンで食べますが、現地の人はてっぺんを歯でちぎって、吸い取るようにして食べています。あまり甘くなく、酸味もあり、トマトのようでもあり、キウイフルーツのよう でもあります。

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以上 ルワンダ派遣隊員報告 その3 公衆衛生 A.T.

宮城県青年海外協力隊2019年1次隊壮行会

「宮城県青年海外協力隊を支援する会」2019-1次隊壮行会を令和元年7月10日にいつもの「大ばん」で18時30分から開催いたしました。宮城県からの派遣されるJV3名が参加されました。送る側からは、支援する会・OB会13名、JICAから3名、総勢19名の壮行会となりました。

参加した3名は看護系2名、教育系現職参加1名の3名でした。皆さんからは、最初は思いどおりにならないから焦らず活動してほしい、健康に留意して、無事に帰国することも大事な仕事などのアドバイスがあり、JVからはそれぞれのバックがランドや隊員としての意気込みが語られ、楽しい壮行会になりました。隊員の概要は以下のとおりです。

  • Y. JV 派遣国:インドネシア  職種:公衆衛生 仙台市
  • M. JV 派遣国:キルギス 職種:青少年活動  石巻市
  • E. JV 派遣国:ガーナ   職種:コミュニティ開発 仙台市

 

2019年1次隊壮行会

2019年1次隊壮行会

 

 

 

 

 

 

 

 

以上

令和元年度ー総会のご報告

令和元年度 宮城県青年海外協力隊を支援する会の総会が下記により開催されました。

日時:2019(令和元)年6月8日(土) 15:30から

間所:仙台市戦災復興記念館

 

総会次第

1.開会

2.開会挨拶

3.来賓祝辞及び紹介

JICAの三村東北支部長から、現在の協力隊の現状と問題についてのお話の中で、「現地語の辞書の必要性」や「協力隊員の減少」についての現状説明に続いて、「平素の在り方の再検討の必要性」についてのお話しがあった。

4.議長選出

5.議事

第一号議案 平成30年度活動報告及び収支決算報告(案)

第二号議案 令和元年度活動方針及び予算(案)

第三号議案 役員の改選

第四号議案 その他

16:30 議事終了

 

6 隊員帰国報告

1.鈴木京子氏

日系シニアボランティアとして2016年度1次隊としてブラジルに派遣され、高齢者介護についての現地での活動が報告された。

2.井澤仁美氏

青年海外協力隊として2015年2次隊としてヨルダンに派遣され、障害児および障碍者支援についての現地での活動が報告された。

17:30 閉会

18:00 懇親会 大町の「へそのを」にて、和気あいあいの雰囲気で開催された。

以上

 

支援する会30年記念誌「共有Ⅲ」を発行

宮城県青年海外協力隊を支援する会の30周年を記念して、記念誌「共有Ⅲ(DVD付き)」が発行されました。10周年記念誌「共有Ⅰ」、20周年記念誌「共有Ⅱ(CD付き)」に続いて、設立21年目から30年目までの活動記録概要を中心に記載した記念誌に加えて、付属DVDには活動記録の詳細と記念誌「共有1とⅡの冊子およびCDの内容」が収録されています。

「共有Ⅲの記念誌(DVDを含む)は、会員には無料で配布されます。会員以外の方々は有料で、1部1000円(送料込み)となります。購入ご希望の方は下記へメールでお問い合わせください。

問い合わせ先: tgs_1122@agate.plala.or.jp

以上

 

支援する会30周年記念式典&祝賀会

地元からも現地訪問でも支援し続けた30年

11月10日(土)、仙台市のJICA東北センター会議室において、宮城県青年海外協力隊を支援する会(以下、支援する会)の30周年記念式典が開催された。

富樫千之会長による30年間の活動概要とそれについての各方面からの御協力へのお礼に続いて、JICA東北センター次長 三村 悟氏から国際協力の意義の変化に伴って協力隊の理解や支援のあり方も変化していることから将来展望などについてのお話しがあった。

協力隊を育てる会常任理事松岡和久氏からは、青年海外協力隊は最初、青少年育成を目的として開始された。現在、協力隊を取り巻く環境が厳しく、ODAは減少傾向にある。宮城県の支援する会は30年間に22回の視察の旅を行い、継続していることは他に例を見ない業績である。また帰国隊員の教育分野への採用や、県の優遇措置をいち早く行った点はキラボシようなの業績である。今後は教育関係の学生を短期間海外経験させ、若い海外経験者を増やすことを考えてほしいとのお話であった。

宮城県国際化協会理事長の薩川昌則氏からは宮城県からは30年間で800名を越す隊員が派遣され、異文化交流、県の国際交流促進など幅広い分野で活躍し、帰国後は経験を還元している。隊員の海外での生活習慣や言語の違う国での活動を、支援する会が不安の解消、激励、物資の支援、地元情報の送付などを行い、家族的つながりを持っている。今後もこの活動を継続して欲しい。

宮城県大崎市長の伊藤康志氏からは、地元の自治体として、大崎耕土がFAOの世界農業遺産に東北北海道では第一号として、また水田農業地域としては初めて認証されたことを報告した。今後は世界農業遺産地域の農業を通して地域と首都圏や海外との交流推進で応援を行いたい。

続いて衆議院議員の小野寺五典氏からの祝賀メッセージが紹介された。次に第2代会長八木 洵氏と第3代会長の高橋強氏への感謝状が贈呈された。

副会長の渡辺元氏によるこれまでの10年間の活動報告が行われ、従来からの主な活動に加えて、最も大きな出来事は東日本大震災であり、支援する会では帰国隊員が日本全国から駆けつけて、被災地で震災復興に大活躍している活動状況を5回に亘って研修会で紹介した。現在も帰国隊員による震災復興支援は続いている。

次に、JICA二本松青年海外協力隊訓練所長の州崎毅浩氏による「JICAボランテイア事業に対する想い~訓練所長として、また隊員OBとして~」と題して記念講演が行われた。協力隊事業は、戦後賠償と国際復帰を目的として、世界からの戦後の復興支援による日本の繁栄への感謝の意味でODAの一環として発足した。その中で海外協力隊は唯一の顔の見える事業である。派遣隊員は青年とシニアを会わせて52,406名にのぼっている。訓練所長として目指すのは、(a)優秀な応募者の確保、(b)受け身ではなく自主的な活動、(C)積極的介入として訓練生の投入、(d)地元自治体との信頼関係、(e)ボランテイアではなく公人意識の強化、(f)帰国後の活動の強化、などである。それぞれについて具体的な事例や方法が紹介・提案された。中でも地元との関係強化について、例えば訓練所は国際協力市民大学などを受け入れ、企業のイベントにも場所を提供し料金を徴収するなど、財務省以外の資金の導入案が示された。JICAの課題として、①予算の節減、②事業の適正化、③NPOと連携してNPOの人材やノウハウも使うなどが必要である。国別の適正派遣規模の検討、協力隊事業の評価なども今後の検討課題である。全国の支援する会などの団体はJICAの応援団であり、JICAとの協力体系の構築が必要である。支援会等は地域の名士の集まりであり、名士とのつながりが多く、影響大であり、JICA事業への理解も深い。JICAにとって支援する会は相談役であり、JICAは支援する会の会員増加などに協力の可能性もあり、相互協力体制の構築が必要である、など、精力的な活動の報告と提案がなされた。

式典の結びにあたり、「宮城県青年海外協力隊を支援する会では、これまでの30年の経験で得た協力隊事業の確かな実績を十分に活かし、これからも県民と一帯となり、地域づくり、国づくりの一環として、協力隊事業を支援してゆく」との宣言が示された。

支援する会30年記念式典出席者

支援する会30年記念式典出席者

 

 

 

 

 

 

 

 

式典終了後、祝賀会がレストラン シェルブールの楓の間で、OB会長の川島孝志氏の司会により、にぎかで盛大に開催された。ビンゴゲームでは、30年記念スリランカ視察の旅のお土産が賞品にだされ、和気あいあいの会であった。

支援する会30年記念式典後の祝賀会

支援する会30年記念式典後の祝賀会

 

 

 

 

 

 

 

以上